第13回みどりの式典

 この度「第13回みどりの式典」にご招待を受けて参列させて頂きました。

   「みどりの学術賞」は、国内において植物、森林、緑地、造園、自然保護等にかかる研究、技術の開発その他の「みどり」に 関する学術上の顕著な功績のあった個人に授与する賞です。

 式典は、憲政記念館にて行われました。憲政記念館がある場所は、江戸時代の初めには加藤清正が屋敷を建て、 その後彦根藩の上屋敷となり、幕末には藩主であり、時の大老でもあった井伊直弼が居住していたとのことです。

 東京大学理事・副学長である福田裕穂様他、7名の方々がみどりの学術賞選考委員を務められておられました。

  今年度受賞者の輿水肇先生は、ヒートアイランド現象の緩和や生物多様性の保全等、緑化を通じた都市環境の改善を 研究されておられます。 また、もう一人の受賞者である矢野昌裕様は、「イネゲノム情報の解析と品種改良への応用」に関する功績で受賞されました。 これらの成果は「コシヒカリ」などの品種を用いた収穫時期を早生化、晩生化する品種育成に貢献しているということです。

 御車から両殿下が降りられるところか記念館を御退出されるまで、そのお姿を拝見させていただきました。平成31年間の 御多忙な御公務の最後の御勤めを粛々となされるお姿に感銘いたしました。テレビで見られた方もおいでになるかと 思いますが、両殿下がお立ちになった金屏風の前に妃殿下が好まれる紅葉の盆栽を前日に搬入させて頂きました。 残念ながら、御言葉を交わす機会はございませんでしたが、お元気なお姿を拝見できたことは光栄なことでございました。 上皇と上皇后の御息災をお祈り申し上げます。

 これからも「みどりの学術賞」の主旨であるように、「みどり」の大切さについて広く国民の理解が深まることを願っております。
令和元年5月1日
青蔭 文雄 合掌